仕事ポリシー

当社の「仕事ポリシー」は「ポリシー」と言うほど筋の通ったものではないかもしれません。 それでもこのホームページをご覧いただいた方に私どもの考え方を伝えるために必要かと思いますので、いくつかを述べておきます。 また、追加することができた際は追加するとして、当面は最小限のポリシーを述べておきます。

「最高の研修」についての考え方

最高の研修を実施したい。これは研修講師として常に思っていることです。 最高の研修の最終形は「仕事に役立つこと」であり、何をおいても「仕事で使える内容であること」が大切な要素だと思います。 また、「最高の研修」は実施においては「ギクシャクした研修」であるとも考えています。 「ギクシャクした研修」が最高の研修だなんてびっくりされるかもしれませんが、私は「研修とは近未来の先取りである」と考えています。

「研修は近未来の先取りである」という言葉は10年ほど前にある研修をしている時に思いついたのですが、その意味を話してみたいと思います。 誰でも理解できる研修に新入社員研修というものがあります。お辞儀など挨拶のしかたや基本的な応対用語の練習、電話の出方や仕事の受け方といった職場での過ごし方、仕事の段取りや名刺交換、先輩や上司と話す時の敬語の使い方といったものが含まれている研修です。 この新入社員研修の中身を見てみますと、その後に予定される職場配属を意識したものであることがわかります。「職場ではまずは挨拶ができないとな」「最初にやるのは電話番だろう」「先輩にため口をされても困るし」みたいなことで新入社員研修の内容は決定し、実施されます。

ちょっと考えてみてください。
挨拶、電話応対、仕事の受け方、敬語の使い方、というものは職場に配属されてすぐにやる仕事そのものではないでしょうか。 新卒の新入社員ならばそれまでアルバイトの経験はあるかもしれないけれど実際の仕事をするのは初めて。そうなると研修の内容は「未経験または未経験に近く、それでいながら近未来に予定されている仕事」となります。 この「未経験または未経験に近く、それでいながら近未来に予定されている仕事」を事前に体験してもらうのが研修の本質的な役目ではないでしょうか。 もちろん、資格試験関係の研修のように知識を再確認するといった要素のものもありますが、私どもが請け負う研修はマネジメント、OJTリーダー、人事考課者などなど就任前または就任直後にこれから経験する仕事のエッセンスとなるスキルを身につけてもらうことが目的となるものが多いです。 また、今の仕事を研修にするもの、たとえばセールスパーソンの研修というようなものもありますが、これも中身を見てみると「当社のセールスは今まで売り込み一辺倒で効果的なプレゼンテーションスキルの研修や教育をやってきたが、どうも売り込みだけでは限界である。

これからはソリューション(顧客の問題解決)がセールス活動の基本とならなくてはいけない。となるとお客さまの話を聞く、お悩みを話してもらうことが第一歩となる。そのためには話を聞くスキルを身につけなくてはいけない。よし。ソリューションセールスの研修をしよう」といったものになっていることが多いです。これも現在のセールス活動はソリューションをしていないのですから「未経験または未経験に近く、それでいながら近未来に予定されている仕事」がテーマであることがわかります。 研修がOJT(知識、技能、スキルの職場内訓練)ではできない内容をするものだとするならば、その内容はOJTでは難しい「未経験または未経験に近く、それでいながら近未来に予定されている仕事」がその対象とならなければいけないことがわかります。 さて、前置きが長くなりましたが「最高の研修は実施においてはギクシャクした研修である」というのはこういった前提を元に考えると明確です。 未経験のことに取り組まされる人は最初からうまくできるでしょうか。

まれに天才はいますから出来る人もいるのでしょうが、私も属する普通の人は未経験のことを最初はうまくできません。うまくできませんが、これが近未来に予定されている自分の仕事だとするなら、その取り組みは真剣になります。真剣にうまくできないことに取り組んでいる様子、これを私はギクシャクした状態と表しています。近未来の仕事に備えて真剣にできないことをする研修、これが私の言う最高の研修である「ギクシャクした研修」です。

ギクシャクした研修を実現するためには講師は、

  • できれば研修初回実施の前にはその研修対象者を調べて彼ら彼女らの近未来に何が必要なのかを知っておく。
  • 研修参加者が研修テーマに関心が持てるように運営を行う。
  • 研修参加者ができないことを恥じないように配慮する。
  • 研修参加者が思い切り取り組めるように運営する。

といったことに気を付けなくてはいけません。 特に初回研修前の取材はなるべく実施したいことであり、「ポリシー」というならばこれかなとも思います。 ギクシャクした研修を実現するためには講師だけはギクシャクしてはいけないのですね。

ちなみに「ギクシャクした研修が最高の研修」というのは私の造語ですが、このヒントとなったのは15年ほど前のあるお客さまからの私への言葉でした。その頃の私は駆け出し講師でしたが、このお客さまは未熟な駆け出し講師の私の研修を喜んでくれた上に追加のご注文までいただきました。その理由を聞いたところ、「藤本さんの研修は何かを一生懸命伝えてくれていますね。それが流暢な研修よりも良いのです」とおっしゃっていただきました。

なんかプロとしてはあまり喜んではいけないような理由でしたが、流暢さだけが大切なのではないということを教わったような気持ちでした。 チャレンジ、一生懸命、そしてギクシャク。 ギクシャクすることは恥ずかしいことでもなんでもなく、場合によってはチャレンジしているということなんだ、と知ることができました。 とはいえ、講師としてはできる限りの研鑽と事前取材でギクシャクを避けようとは思っています。 しかし、実現しようとしていることに対して自分の未熟さを知っている身としては少しのギクシャクは許してほしいとも思うのですが、これからも理想に近づけるように頑張っていきます。

テキストポリシー

テキストポリシーなんて聞いたことがない言葉でしょうが、これは研修に使うテキストについての私の考え方を述べたものです。 私が新卒で入った会社、アルプス電気は研修の盛んな会社でした。 創業メンバーでもある当時の社長は社員教育に熱心で、昭和40年ごろに研修センターを建てていました。

そのころ、研修センターは珍しかったようです。 おかげで私はたくさんの研修をうけることができました。私は在籍11年半で退職しましたが、新入社員研修とか主査必修研修といった必修研修を除いて23もの任意の研修を受講したようです。「受講したようです」というのは研修手帳というものがあって研修が終了すると手帳に感想を書いて上司に提出せねばいけないのですが、提出すると上司やら人事部が書き込んで受講終了のハンコが付いて自分に戻ってきます。これが研修15回で一冊が一杯になります。私は退職した時に2冊目の研修手帳にハンコが8個ありましたので、合計23個、すなわち23回の任意研修を受けたことになります。自分では何を受講したのかあまり覚えていないので「受講したようです」となるのですが、1年に2回以上集合研修を受けるとするならこれは今でもかなり多い方ですよね。

でも私は特別に多いわけではなく、職場に1年後輩の研修ヲタクがいましたが、彼なぞは私が退職した時点で30近かったと思います。 さて、そんな研修の盛んな会社にいた私がふとしたことからこの仕事に就いた時に思ったこと。 それは「研修のテキストって終わってから読み返すとどうしてあんなにわかりづらいのだろう」ということです。

ブランクシートや図表だけのページも少なくなく、書き込んである解説はおざなりで、そもそも一貫した脈絡がない。 こんなテキストが少なくありませんでした。 研修って講師が大した話をしなくても、仲間と触れ合うから結構勉強したような気がして、あとでテキストを振り返ってみることがあります。 ところが書いてあることがよくわからず、せっかくとったメモも何のためにメモしたのか自体がわかりづらくなっている。 私はものごとの整理整頓が得意ではない方ですので、そんな感じになっているのかもしれませんが、でも少なくない人が研修のテキストは講師の解説無しにはわかりづらいものといった感想を持っているのではないでしょうか。 で、当社のテキストポリシー。

それは、 「研修が終了して読み返した時に内容がわかるテキストとする」 です。 研修会社がブランクシートや図表だけのテキストを作る理由はノウハウの保護にあります。自社のノウハウを漏れないようにするためにテキストを保護的にしているのです。これはこれで一理ある考え方かもしれません。 当社も悩みました。 しかし、ここは決断です。 研修は受講者の仕事を良くするためにあり、仕事を良くできるためには戻って見返せばわかる記述であることが望ましい。

そのようなわけで「研修が終了して読み返した時に内容がわかるテキストとする」ことを心がけています。 この「研修が終了して読み返した時に内容がわかるテキストとする」ことが当社のテキストポリシーです。

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